思い出悶絶アタック=罪業妄想

突然、何年も前に起こった嫌な出来事を思い出すことがあります。
たとえば――、
小学校の頃、自信満々に手を上げて答えた回答が、まったくトンチンカンで間違っていて、クラスのみんなに笑われたこと。
中二病真っ盛りの頃、好きな女の子にかっこいいと思われたくて雨の中傘をささずに歩いていたこと。
高校の頃、嘘のモテ自慢をして、友達にあっさり見抜かれた時のこと。

あわわわわぁぁぁぁ~~~!!!(赤面)

と恥ずかしさに頭を抱えてしまいます。これは専門用語で「罪業妄想」というそうです。

すっかり忘れていたのに、なぜ突然?というタイミングで思い出が湧き上がってきた経験がある人もいるかもしれません。
一体どうしてなのでしょうか?
タイミングやきっかけは人それぞれでしょうが、その嫌な思い出が今湧き上がってくるのには、ちゃんと理由があります。

それはその嫌な思い出と、そこからもたらされる不快な感情を、しっかり味わって消化していないから。そして、その嫌な思い出と不快な感情を、今こそ消化すべきだからです。
これから、嫌な思い出と不快な感情を味わい、消化する方法をご紹介しましょう。

ACT療法で嫌な思考を変える

嫌な思い出と不快な感情を消化するために、やってみてほしいエクササイズは3段階です。紙に書き出しながら考えてみると、なお効果を発揮します。

①当時の自分の気持ちを認めて、味わってあげること

「うわー」なんて言って頭を抱えて、当時の思い出を頭から追い出そうとするのではなく、むしろ、「あの時は恥ずかしかったなあ」と思い出し、できればあの時の感情をじっくり味わってみください。
大丈夫です。過去のことですし、ただの思考なんですから。不快な感情が出てきても、嫌な気持ちになっても問題ありません。5分くらい味わってみましょう。
そのうえで、当時の自分に、「まあ、あの状況なら恥ずかしく思ってもしかたないな」「あの場面なら、誰だって失敗するよ」「少なくとも似たようなことを考えていた奴はいるはず」などと伝えてみてあげてください。ここでは人を責めてもかまいません。正直に書き出しましょう。

②当時の自分を行動を褒めてあげること

だいたい嫌な思い出は、何か行動した時のことだと思います。その行動は、仕方なくやったこともあれば、積極的にやったこともあるでしょう。しかし、いずれにせよ、当時の自分にとっては必要だったからやったはずで、行動を起こした事自体は間違いではありません。そのフィードバックがちょっと痛烈だっただけです。少なくとも「雨の日は傘を差せ」「嘘のモテ自慢はバレる」と学び、おかげで成長できたわけですから。
そう考えると、当時の自分に感謝しなければなりません。

当時の自分の行動の理由・原因を考えて、認めてあげましょう。そして、あの出来事のおかげで学べたこと、成長できたことを書き出してみましょう。
「できることはやってたよな」と思えたら、それは素晴らしいことです。

③ま、誰も覚えてないよな

①と②をやっていくうちに、だんだん「あの頃の気持ち」が薄れてきます。嫌な感情を受け入れて、消化しつつある証拠です。その段階まで来たら、こう考えてみてください。

ま、誰も覚えてないよな

結局、皆、それほど他人のことなんて考えてませんし、詳しく覚えてません。月日が経てばなおさらです。だから、気に病む必要はありません。

そう思えてきたら、このエクササイズは終了。
これはACT療法(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)をもとに、本郷が考えたエクササイズです。最初の「脱フュージョン」を試みるエクササイズになります。

お試しあれ。