目先の快楽 vs 未来の幸せ

ノーベル経済学賞を受賞したトーマス・シェリングは、次のように述べています。

人は、あたかも2人の人間が一緒になったような行動をしている

『幸福の習慣』(ディスカバー・トゥエンティワン)より

ゲーム理論で有名な経済学者の言葉の通り、人間は時に別の人格が同居しているように感じられることがあります。たとえば、こんな感じでしょうか。

人格A「ダイエットをして、スリムになって健康的になりたい!」
人格B「今すぐ、リーズ・ピーナッツバターカップ(Reese’s Peanut Butter Cups)を食べたい!」

ちょっとアメリカナイズしてみましたが、この商品、画像を見ただけでも胸焼けしそうです。
ともあれ、AさんもBさんも、いずれも欲求を満たすことを求めていることは共通しています。だから、葛藤が起こってしまうわけです。
逆に言えば、両者を一致させることができれば、この葛藤を乗り越えることができる、ということになります。

長い目で見るべき理由

では、どちらに合わせれば良いのでしょうか。
両者の違いは、Aが長期的な行動を通して得られる満足感であり、Bが短期的・刹那的に得られる満足感であるという点です。つまり、A=「未来の幸せ」、B=「目先の快楽」ということになります。

さらに補足すると、満足感を得るために必要な時間と、満足感が持続する時間は比例する傾向にあります。つまり、短期的な満足感はすぐに手に入るが、またすぐに欲しくなってしまうのです。

このことから考えると、たとえ短期的な満足感が手に入っても、 すぐに失われてしまうため、短期的欲望は残ったままです。一方、長期的な満足感はなかなか手に入りませんから、長期的な満足感を得たいという欲望は残ったままになります。

つまり、短期的な満足感を優先すると、結果的に、長短両方の欲求が残ってしまうわけです。

逆に長期的な満足感を得た時のことを考えてみましょう。
きっと短期的な満足感を得たいという欲求はちょくちょく顔を出すはずです。しかし、長期的な満足感は、より長く持続するわけですから、求めなくても済みます。つまり、短期的な欲望の方だけを我慢すれば良いのです。

結論を言うと、「目先の快楽」に目がくらむと、結果的に「目先の快楽」も「未来の幸せ」も求め続けなければならなくなりますが、「未来の幸せ」の方を追求すると、「目先の快楽」を我慢するだけで済むわけです。
ですから、長期的な満足感に合わせて、短期的な満足感を修正すべきだということになります。

覚えておいて損はない考え方だと思います。具体的なTipsは、また次のエントリで。

24時間戦えますか