怠けたくても続けちゃう? 意志力向上トレーニング

ベストセラー本である『スタンフォードの自分を変える教室』の著者ケリー・マクゴニガル博士はヨガの専門家で、本書に瞑想のやり方を記しています。
この瞑想は最近話題のマインドフルネスを簡易化したものですが、定期的に行えば、なんと「やがて、脳はすぐれた意志力のマシーンのように発達する」(マクゴニガル博士)そうです。
たとえば、次のような効果もあるといいます。

最近の研究では、定期的に瞑想を行った場合、禁煙や減量に効果があり、薬物やアルコールの依存症への対策としても効果があることがわかっています。

この瞑想による効果を得るために、それほど長い期間は必要とされません。

瞑想の練習をたった3時間行っただけで、注意力と自制心が向上する。

11時間後には、脳に変化が現れました。

別の研究では、瞑想の練習を8時間毎日続けたところ、日常生活において自己認識の度合いが向上し、脳で自己認識をつかさどる部分の灰白質の量が増えているのがわかりました。

集中力はフロー状態を体験するために不可欠な要素です。ほかに何も気にならなくなるほど集中し、忘我の境地に達するために、集中力は不可欠なのです。

一人でできるマインドフルネス

では『スタンフォードの自分を変える教室』に書かれている瞑想法を、ぼくが実際にヨガで教えてもらったやり方と合わせて、簡単にまとめてみましょう。

①動かずにじっと座ります

瞑想するときの基本は「そわそわしないこと」
ここでは、椅子に座って足の裏をぴったりつけるか、クッションの上であぐらをかく姿勢を推奨しています。地面にしっかりくっついて、足腰を安定させるためです。
ヨガマットと使って床に座って行う場合は、「地面に対して、尾骨が垂直になるように」あぐらをかき、しゃんと背筋を伸ばさなければなりません。
目は閉じた方が集中できるでしょう。もし居眠りが心配なら、どこか一点を見つめながらやれば大丈夫です。

②呼吸に意識を集中します

呼吸にすべての意識を集中させます。
最初の方は、呼吸に合わせて、心のなかで声をかけながらやりましょう。息を吸いながら、「吸ってー」と言い、息を吐きながら「吐いてー」と言います。すると、頭で考えていることと、実際の行動とが一致し、より呼吸に集中しやすくなります。
環境音など外の世界や、心のなかから湧き上がる記憶などによって、気が散ることもあるはずです。気が散っていることに気づいたら、すぐに意識を呼吸に戻すようにしましょう。
何度気が散ってもかまいません。意識を戻す作業こそ、意志力を鍛え、集中力を高めることになるからです。「集中できない」と自分を責めるのではなく、意識を戻すことが大切と考えてください。

③言葉・思考から感覚を味わう

②の状態に慣れてきて、集中力が高まってきたら、心のなかで「吸って」「吐いて」と言うのをやめて、呼吸しているときの感覚だけに集中するようにしましょう。
言葉より、イメージを使うといいかもしれません。息を吸う時は、鼻腔内に入ってくる空気に、息を吐く時に、鼻周辺に感じる息に感覚を研ぎ澄ませます。空気が入って膨らむ肺、空気が排出されて縮む肺、酸素を供給された血液が、心臓の動きによって、全身に流されていくる感覚など……。
呼吸によって生じるすべての変化を感じ取るように意識しましょう。五感のすべてを使って、呼吸を感じ取るのです。
もし、集中できず、いつの間にか他のことを考えていたり、気が散っていたりしたら、②に戻り、心のなかで「吸って」「吐いて」とささやき、言葉で自分に指示するようにしましょう。
集中力が回復したら、また感覚だけに集中します。

この瞑想は、ヨガを始める前の準備段階にあたります。ぼくが体験したときは15~20分程度行いました。ほんの短時間でも効果があるそうなので、慣れたらスキマ時間にやってみても良いかもしれません。
瞑想を続けるうちに、徐々に周囲の雑音が気にならなくなり、意識はますます内側に入り込んでいくように感じました。
数週間続けると、たしかに意志力や集中力が上がったような気がします。休憩時間にマインドフルネスを習慣化したら、仕事の効率が上がるかも。実践してみて効果があったら報告してくださいね。